
かわいいイラストや読みやすい文体を用いて、若者向けの小説として展開されてきたライトノベル。
近年では若年層のみならず、幅広い世代に読まれています。
今まで読んだことがなかったけれど、手をつけてみたいという方も多いのではないでしょうか?
でもどんなものを読めばいいのかわからない、そんな方のために、是非読んで欲しいおすすめのライトノベルをご紹介します!
おすすめラノベ3選
キノの旅
まずおすすめしたいライトノベルは、時雨沢恵一のキノの旅です。
キノの旅は2000年3月からライトノベルの輩出レーベルとして有名な電撃文庫から刊行され、2019年現在で22巻まで出ている長寿の人気作品です。
ストーリーは主人公のキノが相棒のエルメスとともにさまざまな国を訪れ、そこで出会った人々との交流や出来事を短編形式で描いています。
読みやすい文体でありながら人間の欲深さや脆さが如実に描かれており、深く考えさせられる内容となっています。
子どもだけでなく、大人も充分に楽しめる作品です。
また、あとがきもまた魅力的です。
著者である時雨沢恵一はなぜかあとがきに対して強い思い入れを持っており、「あとがきのアニメ化をしたい」とよくわからないことを公言しているほどです。
キノの旅を読むと、「あとがきは本編の後についているもの」という認識が覆されます!
アニメのエンディングにまで登場したときは、著者の恐ろしいほどの「あとがき」への執念を感じられました。
しにがみのバラッド
次におすすめするのが、ハセガワケイスケのしにがみのバラッドです。
キノの旅同様、電撃文庫から刊行されています。
このライトノベルは死神の少女・モモとその使い魔のダニエルがストーリーに関わってきますが、主人公は1話ごとに変わる短編形式をとっています。
「死」という難しいテーマを、優しく温かい文体で、しかし決して軽んじることなく描いています。
学ぶのが難しい「死」について学ぶために、小学生に読んでもらいたい作品です。
半分の月がのぼる空
最後に紹介するのは、橋本紡の半分の月がのぼる空です。
こちらも電撃文庫から刊行し、全8巻で完結しました。
重い病を患うわがままな少女・里香と、彼女と同じ病院に入院する主人公の少年・裕一との恋愛を描いた作品です。
病気を持つ少女との恋愛というとありがちなテーマに聞こえそうですが、ありがちなストーリーであることをまったく感じさせない圧倒的な心理描写が魅力的です。
少年少女が恋愛を通じてどのように成長するのか気になり、どんどん読み進めたくなる作品です。
ヒロインの里香は読書家であり、芥川龍之介の蜜柑や宮沢賢治の銀河鉄道の夜など有名な文学作品が随所に登場します。
その作品がなぜそのタイミングで本編の話に絡んでくるのか、考えてみるのも一つの楽しみです。
